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のらりくらり、ブログ

日々の思いをゆるゆると。マジメときどきバカ。雑記、ネタ、本の紹介。

初代iMacと中国の思い出の話

若い方にとってAppleの製品というとシルバーでメタリックな洗練された製品群というイメージがあるかもしれませんが、昔々、iMacがとてもカラフルな時代がありました。

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初代iMacは1998年に登場し、2002年にiMacG4が出るまでカラーバリエーションを増やしこのデザインが続きました。

当時のAppleといえば、今のような勢いはなく、まだ一部のAppleファンかグラフィックデザイナーやDTPデザイナーが使う機種というイメージでした。

この初代iMacAppleを追われたスティーブ・ジョブスApple復帰第一弾として誕生させたものです。

今となっては、あまり考えられませんが、当時はApple製品も、まだ、よくフリーズする。業務用では使いづらいという印象の製品でした。

このiMacはかなり大きなインパクトを持って市場に受け入れられました。OSが頻繁にフリーズするのは、2004年のMacOSXの発売まで続くことになるのですが、なにより、これほど大胆なデザインを製品として世の中に登場させたところに、スティーブ・ジョブズの理念とそれを形にする求心力を感じた人が多かったのだと思います。

ちょうど、iMacが世界に驚きを与えていた2000年当時、1年間だけ中国に住んでいたことがありました。

まだインターネットが登場して間もない頃です。世の中はまだYahoo全盛期でした。Googleは登場していましたが、FacebookTwitterもありません。mixiですらまだなかった頃です。

中国の町を歩いていると、どこから見ても、このiMacにそっくりなデザインの機種が数多く、堂々と売られていました。

あまりにも堂々と売られているので、最初は中国でもやっぱりiMacが人気なんだと思っていたのですが、よくよく見てみると似ているのは外見だけで、中ではWindowsが動いていたり、Linuxが動いていたりしました(笑)

あれほど斬新なデザインを製品化したスティーブ・ジョブズもすごいけど、その製品をこれほど堂々とパクる中国の企業もすごいし、それを許す中国という国もすごいなと、何に関心しているのかよくわかりませんが、えもいわれぬ衝撃を受けました。そして、法律やルールを無視してでも発展していこうとする中国のパワーを感じました。

おそらく多くの中国の人たちはそれがAppleのパクリだということなどつゆとも知らずに来るべきインターネット社会の到来を肌で感じながら、そのポップでカラフルなパソコンを購入していたのだと思います。


その中国のパソコンメーカーは「連想」という名前のメーカーでした。
中国語で読むとLianxiang(リエンシャン)英語読みはLegendです。
連想という言葉は、日本語でも読めますし、響きが似ているので英語だとLegend。面白いなと思っていました。

2004年、このパソコンメーカーは、IBMからPC部門を買収します。

そして、名前をLegendからLenovoに変更します。そう、あのレノボです。

2014年、レノボは世界最大のPCメーカーとなります。
スマートフォンについても、中国国内でSumsongに次ぐ2位の販売シェア。
そして、2014年、Lenovoモトローラから携帯電話端末事業を買収し、北米市場に参入を試みています。今となっては、あのiMacのパクリ機種のことなど誰も覚えていないでしょう。

この話には特にオチはありません。
中国のパクリはけしからんというのは簡単ですが、2000年代当初の中国の高度経済成長の熱気を考えると、高度経済成長期の日本もやっぱりこんな感じだったのかもしれないなと思います。

今、日本で同じことをすると批判の嵐でしょうし、インターネットがこれほど発達した今、中国でももはや同じことはできないかもしれません。

そして、スティーブ・ジョブズ亡き今、Appleも革新的なプロダクトを出すことが少なくなりました。

日本の企業も経済が成熟し、もはやスペックや価格では勝負できなくなり、革新的なプロダクトを出すことが求められていますが、その移行ができずにどこのメーカーも苦しんでいるように見えます。

中国では、Xiami(小米)という新たなスマートフォンメーカーが急成長し、後発ながら、Lenovoを追い越し、SumsongとAppleを驚かせようとしています。

2014年にXiami(小米)はMidea(美的)という中国の大手家電メーカーに240億円を出資します。

2016年に東芝は白物家電事業をMideaに売却を検討していると報道されました。

XiaomiもMideaも日本ではまだあまり知られていませんが、そのうち、日本でもどんどん存在感を増すでしょう。

そして、XiaomiもMideaもAppleにならい、革新的なデザインを元に世界中でヒット商品を次々と生み出すことになるかもしれません。

そして、その傍ら、まだ誰も知らないベトナムミャンマーの片田舎で売られている、どうみても、XiaomiやMideaのパクリにしか見えない製品を作っているメーカーが5年後に中国メーカーのスマートフォン端末事業を買収することになるのかもしれません。

あるいは、次の大企業は、アフリカの片田舎で、今、生まれようとしているところなのかもしれません。

AppleのiPhoneSEの発表で特に目新しい要素がなかったことから、なんとなく、思いついて書いてみました。

オチがなくてすいません(笑)